生活保護制度はすごい制度。なぜ人々が非難するのか理解に苦しむ
みなさんご機嫌いかがですか? サイタマ光です。
私は以前生活保護を受給している人の支援に携わっていたので、他の人より多少は生活保護制度について知っています。
メディアで生活保護制度が取り上げられる時の多くは、生活保護を受給できなくて餓死したことや不正受給をしていて逮捕された人等、何かとネガティブな放送がされます。
そこで今回は生活保護制度の良い点とみなさんが誤解している点を挙げていき、生活保護制度って素敵な制度だなと思っていただければ幸いです。
日本に住んでいる人なら誰でも受給できる
一般的に社会保険制度を利用しようとすると、条件が付きものです。
例えば年金なら最低25年間以上払っていないと1円も支給されません。また失業保険を受給するためには、離職の日以前の2年間に雇用保険に加入していた期間が満12ヶ月以上であること等の条件が必要です。
しかし生活保護制度は簡単に言ってしまえば、その人が生活に困窮していて助けてくれる身内もいなく、働きたくても高齢や病気で働けない人なら、誰でも受給できます。
別に生活保護を受給するために税金を納めている必要もなく、憲法25条の精神の元、国が助けてくれます。
考えてみるとこれってすごいことですよね。発展途上国では多くの人々が貧困が原因で亡くなってしまいますが、日本では、国が健康で文化的な最低限度の生活を保障してくれます。それだけ日本は恵まれていると言って良いと思いますし、懐の深さを感じます。
医療費や住宅費も無料
生活保護制度はただ単に生活費を支給してくれるだけでなく、医療費代やアパートの家賃代も支給してくれます。
なのでお金がなくて病院に通えないなんてことはありませんし、住む家がなくて困るなんてこともありません。
いや~ありがたいことです。
不正受給をしている人は圧倒的に少ない
しかしみなさんの中には生活保護を受給している人の中には、本当はお金があるのに不正受給して遊んでいたり、他の生活保護受給者のお金をピンハネしている悪い人がいっぱんいるんでしょう?
という声が聞こえてきそうですね。実際にそういう人もいますが、本当に不正受給をしている人ってごくわずかなんですよ。
その数は「生活保護問題対策全国会議『生活保護「改革」ここが焦点だ!あけび書房』によると全体の0.5%です。
なんとたったの0.5%です!もちろん0.5%だから見逃して良いと言いたいわけではありません。しかしどんな制度も問題を抱えています。問題がない制度なんてありえません。その中でたった0.5%のことをメディアや一般人が過剰にバッシングをし、生活保護制度を必要以上に陥れようとする姿勢に憤りを感じるとともに、悲しくなります。
私たちは誰もが生活保護予備軍
2011年3月11日に東日本大震災が起こり、多くの方が生活保護を受給しました。地震によって資産や大切な家族を失ったためです。その中の多くの方は、まさか自分が生活保護を受けるとは思っていませんでした。
そして日本は自然災害が非常に多い国であり、遠くない未来には東京に「首都直下型地震」が起こるとも言われています。そうしたらまた多くの方が生活保護を受給するでしょう。
先日のニュースでは非正規労働者がついに40%を超えました。ますます日本は格差社会になっていくことが予想されます。
そういう意味では、現在の日本は本当に多くの生活保護予備軍の方が溢れています。
ネットで生活保護に関するコメントを見ると、「生活保護受給者が医療費が無料なのはけしからん!自己負担を導入せよ。」という意見を見ますが、実際に東日本大震災の時は、医療費が無料だったからこそ、無一文になっても安心して医療につながった人は多いのです。
生活保護制度は現在最後のセーフティネットと言われています。国が社会保障制度の削減をもくろみ、生活保護制度の財源を縮小していきたいという意図は分かりますが、国民の方がそれに便乗して生活保護をバッシングしても、それは結果的に自分の首を絞めることになりかねないので、注意が必要です。
ゆとりを持つことは幸せへの第一歩! ではさようなら。