介護職における人間力向上研修って何?こんな研修効果あるの? 前編
みなさんご機嫌いかがですか? サイタマ光です。
今日からはてなブログを書いてみることにしました。よろしくお願いします。
私は埼玉県で障がい者支援施設に勤めています。
先日なにげなく福祉の研修情報をネットでチェックしていたところ、「介護職の人間力向上」をテーマにした研修を見つました。
これを見た瞬間、私はなんか心に違和感を感じました。
今日はこの違和感を文章にして述べていきます。
そもそも人間力って何?
みなさんは「人間力」と聞いて何を思い浮かべるのでしょうか?
私はコミュニケーション能力とか、リーダーシップのような人間の能力を総合的に合わせたものを思い浮かべましたが、正直「人間力」という言葉自体、抽象的で分かりづらいなという印象です。
だって人間力が高い・低いと聞いても具体的なイメージが思い浮かべにくいし、なんかあいまいな感じですよね。
ちなみにこの某介護研修では「福祉の心とコミュニケーション」を「介護人間力」と定義しており、使用する人や企業によって人間力の定義は都合よく変更されいているのが現状だと思います。
人間力はやる気があれば変わる?
研修項目に目を通すと「人は人間性は変わらないが、人間力はやる気があれば変わる」という趣旨が書いてありました。
はたしてこの考えは正しいのでしょうか?
私は人間性に欠陥がある人は人間力は低いし、人間性が高い人は人間力も高いと考えます。
つまり人間性という下地があって、その上に人間力という総合的な能力があり、このふたつは切っても切り離せないものだと思うのです。
例えば短気で気性が荒く、協調性があまりない人が、ちょこっと研修を受けただけて介護職に適した「人間力」が向上するのでしょうか?
おそらく無理でしょう。
研修を受けて一時的に変わる可能性はありますが、結局日々の業務に追われ、人間力の向上なんて考えもしなくなるのが関の山です。
「いやいや、それはやる気がない人のことでしょ。やる気があれば人間は変わるよ。」
という意見もあるでしょうが、そもそもこの研修を受ける人の中で、どのくらいの人がやる気があるのでしょうか?
現在介護職は慢性的に人手不足であり、仕事がないから仕方なく介護職に就く人等、やる気がない人もたくさんいます。
この研修を受ける人も、職場からの命令で仕方なく参加している人が正直たくさんいることでしょう。そういう人たちにいくら介護における人間力のことを熱く語っても心に響きませんし、意味がありません。
またせっかく研修を受け、やる気がある人が人間力を向上させようと仕事を頑張っても、周りの人たちにやる気がなければ、ただ単に頑張り損になりかねませんし、バーンアウト(燃え尽き症候群)の原因になる危険性もあります。
以上、今日はここまでにします。まだこの件については書きたいことがあるので後編に続きます。
ゆとりを持つことは幸せへの第一歩!ではさようなら。
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